稲富勇成のブログ

稲富勇成の体験談をここに記します。

稲富勇成の高速増殖炉

こんにちは、稲富勇成です。

原子力の分野でよく聞く高速増殖炉というのは高速で何かが増えていくようなイメージがありますよね。

しかしこの高速というのは、核分裂の連鎖反応を高速中性子を用いて行うという意味なのです。

通常の原子炉、つまり軽水炉においては中性子の速度を落とし、熱中性子の状態で核分裂の連鎖反応を維持しているわけです。

こうすることで核分裂を起こしやすくしているという特徴があります。対して高速増殖炉では、高速中性子を用いることで、燃料となるプルトニウム239の核分裂反応よりも、燃料ではないウラン238中性子を吸収して、燃料であるプルトニウム239へと変化する確率を高めているのです。

これはどういうことかというと、使用した以上に燃料を増やすことができるというわけです。

つまりそのままでは燃料として使用できないが、地球上に大量にあるウラン238を燃料に変えることができ、数千年にわたってエネルギーには困らなくなるというシステムなわけです。

すごいですね。原発は賛否がありますが、こういう技術は持つだけでも持っておいた方が良いかもしれません。